日本「匠」の伝統

日本「匠」の伝統

没後三十年企画『日本「匠」の伝統』10

倉前盛通 著 第10回 名字と情報量紋章と似たものに名字があります。日本の姓は、平や源、藤原、橘などが代表的なものですが、その他に大体二百五十くらいあります。中国や韓国にも、李や金、朴、張などを代表的なものとして、約二百五十くらいあるらしい...
日本「匠」の伝統

没後三十年企画『日本「匠」の伝統』9

倉前盛通 著 第9回 シンボル操作能力と近代化紋章というのは一つのシンボルでありますから、それを持つことでシンボルをうまく操作する能力が養われることになります。しかも、日本には表の紋と裏の紋の二つがあります。公式の紋章と非公式の紋章の二つを...
日本「匠」の伝統

没後三十年企画『日本「匠」の伝統』8

倉前盛通 著 第8回 紋章と日本人日本人のシンボル操作能力が高いということは、暗算が上手いということに繋がりましたが、それからもう一つ、紋章を発生させました。これは、匠の問題と絡んで非常に大事なことであると思うのです。紋章というのは、平安時...
日本「匠」の伝統

没後三十年企画『日本「匠」の伝統』7

倉前盛通 著 第7回 シンボルと日本人次に、日本人の特徴である、シンボルを操作する能力について述べたいと思います。日本人はシンボル操作能力が非常に高いのですが、なぜ高いのか。例えば、小学二年生ぐらいまでに九九を覚えます。これは数字記号を操っ...
日本「匠」の伝統

没後三十年企画『日本「匠」の伝統』6

倉前盛通 著 第6回 ものづくりと神様また、技術がすべて祭祀に結び付くのが日本の特徴であります。色々な技術がありますが、鉄を作るにしても、稲を作るにしても、大工が家を建てるにしても、あるいは陶工が焼き物を焼くにしても、全てが祭りと結び付くわ...
日本「匠」の伝統

没後三十年企画『日本「匠」の伝統』5

倉前盛通 著 第5回 古くから使われていた鉄次に、優れた鉄と稲作技術、農耕生産の技術に触れたいと思います。本当の稲作というのは、鉄を鍬や鋤、鎌などに使って初めてできるようになるのです。鉄を使わずに、木製の鍬や鋤みたいなものでも、湿地帯ならば...
日本「匠」の伝統

没後三十年企画『日本「匠」の伝統』4

倉前盛通 著 第4回 大仏殿にみる技術しかも木造建築としては、当初の大仏殿の方が現在のものよりも大きいわけです。現在の大仏殿は元禄時代に再建されたものであります。最初の大仏殿が源平の戦いの時に焼けまして、それを源頼朝が再建しました。その再建...
日本「匠」の伝統

没後三十年企画『日本「匠」の伝統』3

倉前盛通 著 第3回 銅からみる歴史日本の匠の存在というのは、優れた鉄と木工技術があるということを意味します。日本は非常に良い鉄を作る国でありまして、鋼のいいものを作ります。日本刀もそうですが、道具でも鑿(のみ)や鉋(かんな)、鋸(のこぎり...
日本「匠」の伝統

没後三十年追悼企画『日本「匠」の伝統』2

倉前盛通 著 第2回 名と実武家政治が始まってからは、宮中の役人の名前というのは、有名無実化していきました。また一方で、幕府に仕える大名や侍たちにとって、幕府というのはあくまで「私」の政府でありまして、「公」の政府ではありませんでした。幕府...
日本「匠」の伝統

没後三十年追悼企画『日本「匠」の伝統』1

倉前盛通 著 これは昭和六十一年に行われた第6回アジア研究所公開講座「日本文化を考える」の第6回講演の内容を編集し直したものである。第1回 日本の「匠」 現在は国際的な問題をやっておりますが、私は本来エンジニアです。その関係もあり、日本の匠...