米海軍の空母打撃群

USS Theodore Roosevelt 国際ニュース
PACIFIC OCEAN (April 29, 2021) Two F/A-18 Super Hornets assigned to Carrier Air Wing (CVW) 11 launch from the flight deck of the aircraft carrier USS Theodore Roosevelt (CVN 71), April 29, 2021. The Theodore Roosevelt Carrier Strike Group is on a scheduled deployment conducting routine operations in U.S. 3rd Fleet. (U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Erik Melgar)
セオドア・ルーズベルト空母打撃群:US Defense Newsの動画より

英空母打撃群21がインド太平洋に派遣され、南シナ海を航行する予定になっているが、実は既に米海軍第7艦隊の空母打撃群が南シナ海に入り、演習を行っている。それも今年に入って1月と4月の二度である。それを行ったのがセオドア・ルーズべルト空母打撃群(TRCSG)だ。

その名の通り、米海軍のニミッツ級空母セオドア・ルーズベルト(USS Theodore Roosevelt)を中核とする空母打撃群である。同空母は最大級の空母として知られ、最強の攻撃力を持つとも言われる。それに乗る航空部隊は第11空母航空団(Carrier Air Wing 11)で、戦闘攻撃機FA-18Eを主力とする。

その他に、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦バンカー・ヒル(USS Bunker Hill)、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦ラッセル(USS Russell)、同ジョン・フィン(USS John Finn)のイージス艦が、この空母打撃群には名を連ねる。まさに最強の布陣と言ってよいだろう。この空母打撃群が南シナ海で演習を行なったのだから、中国は心中穏やかではないだろう。

実は、米海軍第7艦隊は同規模のニミッツ空母打撃群を有し、この二つの空母打撃群は今年2月9日、南シナ海で合同演習を行なっているのである。米海軍を敵に回すとどうなるかを中国に見せつけたわけだ。

日本の海上自衛隊のイージス艦や潜水艦、哨戒機も米第7艦隊とは一体で動くので、米空母打撃群は打撃力だけでなく防御力も最高クラスになる。さらに、今度、英空母打撃群が南シナ海を航行する。世界の三大海軍国、米国、英国、日本を同時に敵に回して中国は一体何がしたいのか。地政学の基本テーゼに立ち返り、大人しく大陸に引っ込んだ方が身のためではないか。

ちなみに、セオドア・ルーズベルト空母打撃群は5月上旬、アラスカ近海で演習を行なっている。備えに抜かりはない。

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